AIが書き、人が読む時代、読書がスキルになる

はじめに

こんにちは!ファインディのTeam+開発部でエンジニアをしている澁谷(TENTEN11055)です。
この記事は、ファインディエンジニア Advent Calendar 2025の11日目の記事です。

今年11月、AWS が主催する AI-DLC Unicorn Gym に参加しました。

AI-DLCの成果発表の様子 AWS主催 Unicorn Gym 最終日の成果プレゼンの様子

このプログラムの開発プロセスはAIと共に歩む仕様駆動開発。
部分的なAI活用から一歩進んだ開発体験を得ることができ、同時に「今後はより読解力が求められる」と感じました。

この記事では読書習慣がなぜスキルになるのか、自分の体験をもとに書いています。

AI-DLC(AI駆動開発ライフサイクル)とは

これまで開発の一部にAIを用いるケースが多く、その真価を発揮しきれないなどの課題がありました。
AI-DLCでは要件、ユーザーストーリー、設計、開発の全てをAIベースで行います。
そして人間の役割は監視、つまりレビューです
作業の一切をAIに任せ、人間はそれを監視して品質を担保しながら素早く成果物を提供できるというものです。

AI 駆動開発ライフサイクル:ソフトウェアエンジニアリングの再構築

AI-DLCにおけるレビュー負荷

AI-DLCでは実装前に多くのドキュメントを作成します。
そのため最も時間を使ったのは「文章を読み、AIの意図を正しく理解すること」 でした。

AIの文章は論理的ですが、人間が読みやすいかどうかでは最適化されていません。
ときには矛盾を見抜き、ときには曖昧な記述を解釈して補う必要があります。

AI-DLCではこのドキュメントレビューの質がそのまま品質に影響します。
こうした経験から、「読む力」を鍛える必要性を強く感じました。

読書を始めてみた

というのも、自身も普段の仕事で読解力に課題を感じており、対策として半年前から読書習慣を続けてきた背景があったからです。

  • 文章の理解に時間がかかる
  • 一行戻って読み直す回数が多い
  • 説明を聞き返すことが増えた

こうしたものを少しでも解消したくて、「読む力」を鍛える目的で始めました。

理解力がある人の特徴

読書を続ける中で、「理解力の高い人とは何が違うのか?」を意識して観察するようになりました。
理解力の高い人は、次の点が際立っています。

  • 説明の意図を素早く理解できる
  • 情報の本質を捉えられる
  • そのため発言や判断が的確になる

そしてこうした人たちは例外なく読書量が多い印象です。

「読む」と「理解」は別

こうして観察と実体験を重ねるうちに、読む行為と理解する行為は別の能力だと改めて実感しました

「それはそう」と言われてしまいそうですが、これを同時に行うトレーニングをできるのが読書のすごいところ。

以前に比べて本を読むのが早くなり、それは先に読んだ文章を理解しながら次の文章を読み進めているからだと気づきました。
また、文章全体を読みながら「重要な部分だけ自然と拾える感覚」も少しずつ身についてきました。

人間が監視する時代、読書がどう活きるか

ここで話を AI-DLC に戻すと、この手法は前述の通り多くのドキュメントを作成します。 つまり「読む力」「本質をつかむ力」がそのまま成果物の質に跳ね返ってきます。

今回のワークショップで実施したドキュメント数は次の通り。

  • Inception(要件、ストーリー整理、 ユニット変換)
    • 12ドキュメント
  • Construction(ドメインモデル設計、フェーズの定義など、そして開発)
    • 3ユニット、計18ドキュメント

合計30のドキュメントをレビュー後、コード生成に入るのです(そしてコードレビューへ...)。
そんな丸一日ドキュメントを眺める際に重要だったのは次の点です。

  • 文章を短時間で理解できる力
  • AIが生成した成果物の意図や本質を汲み取る力
  • 論理を追う集中力

これらは全て読書で鍛えることができます。
私も本当にまだまだですが、ワーク中「読書しててよかった〜」と思いました。

まとめ

AIに何かを生成してもらうのはもはや当たり前の時代になりました。
人間の価値は「作業」から「確認と意思決定」に比重が移りつつあるように感じます。

AI は体系的に詳細な作業計画を作成し、積極的に意図のすり合わせとガイダンスを求め、重要な決定は人間に委ねます。これが重要なのは人間だけが情報に基づいた選択を行うために必要なビジネス要件の文脈的理解と知識を持つからです。 (AI 駆動開発ライフサイクル:ソフトウェアエンジニアリングの再構築 より)

読書はそんな時代においても開発の手助けとなり、基礎体力になります。
で、どんな本がおすすめかというと何でもいいと思います。
技術書、ビジネス書、小説でも十分トレーニングになります。
私は最近ザ・ロイヤルファミリーという競馬が舞台の小説を読んでいました。
おすすめです。ドラマもおすすめ。

AI時代は基礎知識や読解力など、アナログ(?)なスキルが求められているかもしれませんね。


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